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「正直さ」一般貨物にも! 和晃運輸・佐藤社長 新社長になって決意新たに(2025/07/13)


 4月1日、和晃(わこう)運輸㈱(兵庫県伊丹市)の社長に佐藤寿彦氏が就任した。同社は引越、トランクルーム、一般貨物を扱うが、佐藤社長は30年間、引越業に尽力。引越の現場に立ち、ノウハウ、技術を磨いてきたが、この引越業で培ったものを一般貨物の分野にも活かすと意気込む。
 佐藤社長は、引越業については、「正直さ」をモットーにしてきた。
「『すぐに契約して下さい』と見積もりをする引越会社もある。私は見積もりに行ってもお客さんに得してもらいたい。だから正直に接する。変な駆け引きはしません。お客さんがご近所との井戸端会議になった時に、『この前、引越やってもらった業者さん良かったよ』と紹介される会社を心掛けてます」と話す。
 引越の見積もり時に特に気にかけていたのがトータルの料金での提示。エアコン工事で追加料金が発生することがある。例えば基本脱着工事料金が8800円としても、配管の取り換え、スリムダクト(エアコン配管化粧カバー)の取り付けなどで追加が発生するケースが多くある。
 「エアコンの台数が多いと、引越料金と同じくらいに追加料金が発生することもある。『追加分は現地で払って下さい』では印象が悪い。追加料金がかかるのなら、最初から言って欲しい、がお客さんの言い分」。
 それは結局、現場で見ないとわからないからだ。
 同社では、追加料金がかかるなら初めから予算組みしてもらうというスタンス。それは新居の図面を見て判断する。お客さんから図面を見せてもらい、説明をした上で、「パック料金にした方がお得です」と必要な情報提供を行う。
 また長年使っているエアコンは、移設しても、短期間の使用で故障する可能性があり、「長い目で見て、買い替えた方がお得ですよ」とアドバイスする。
引越の現場では、作業が終わっても3日間程度、荷物は全部覚えている。それは後から「こういう物はなかった?」といった問い合せがあるためだ。運んだ荷物をすべて覚えるのは、作業の迅速化にもつながる。
 搬入時、荷物の置き場所は「イエス」か「ノー」でお客さんに応えてもらう。「どこに置きましょう?」ではなく、これはリビングから出たものなので「リビングでいいですか?」と。
 「お客さんが一つ一つ指図しては引越が終わった後、頭がへとへとになる。言われた通りにやるのは単なる作業。サービス業ではない」と持論を展開する。
昨今の経済情勢から一般貨物の業績が芳しくなく、立て直しを迫られている。4代目45歳の佐藤社長は、「一般貨物はこれから。引越のノウハウを一般貨物に持ち込みたい。引越も一般貨物もサービス業で本質は同じ。『正直さ』を経営に活かし、会社全体を盛り上げていきたい」と目を輝かせる。(7月7日号)

【写真】常に満面の笑みでお客さんを迎える佐藤社長