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県会議員が2024問題の運送現場を視察  丸一日かけ大型トラックに同乗(2023/12/17)


 11月1日、滋賀県議会の目片しんご議員は、㈱松田商事(松田直樹社長、滋賀県湖南市)のトラックに同乗。丸一日かけて運送の現場を視察した。目片議員は滋賀県大津市出身で現在58歳。県会議員を4期12年以上務めるベテラン議員。
 滋賀県トラック協会(甲斐切稔会長)によると、「当日は早朝6時の点呼・点検業務からスタート。途中、ドライバーと一緒に昼食を取り、夕方18時に松田商事に帰着し、点呼を行うまで、ドライバーと共に過ごし、運送現場の問題点を細かく観察した」という。
通常、こうした議員・公人の視察(体験乗車)は、企業や団体のセレモニーとして、あるいは議員本人の外部向けのパフォーマンスとして行われることが多いが、目片議員の視察はそうした通常の視察とは別物だった。
 朝一に滋賀ト協の甲斐切会長が駆け付けたものの、トラックの出発式のようなことは一切行われなかった。目片議員はスーツではなく、作業用のジャージを着用し、一人でトラックに乗り込んだ。
 そもそも、この現場視察は目片議員から滋賀ト協に直接問い合わせがあって実現したもの。
 目片議員が乗り込んだのは、松田商事の31歳の若手ドライバーが運転する10tの平ボディで、運行スケジュールは6時30分に滋賀県湖南市の松田商事を出発して京都府久御山町、大阪府茨木市、愛知県飛島村、愛知県半田市などを回り、その都度荷物の積み下ろしを繰り返すというものだった。
 運送会社が2024年問題への対応を迫られる中、現場にはいまだに長時間待機、手積み手下ろし、高速SA・PAの駐車スペース不足など、数多くの問題が残る。
何が問題の解決を阻んでいるのか、様々な場で議論は行われているものの、現状、現場で仕事をしているドライバーは議論の蚊帳の外に置かれている。目片議員は、そんな運送の生の現場でしか得られない情報もあると考え、今回の視察を実現させた。
目片議員は、「今後、2024年問題に関連する陳情を受けたり、問題に対して意見を述べたりする機会も増えると思うが、今回、現場の苦労を肌で感じたことで、運送事業者のみなさんの経営環境改善などを訴える際も、より真実味のある意見が言えるようになる。また、様々な活動を行う上での『引き出し』が増えて良かった」と話す。(12月18日号)

【写真】左から松田商事の運転手・梅本さん、目片しんご議員