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二次検診嫌がるドライバー (2021/05/23)


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脳・心疾患の発症を予防 


自己負担なしで受診可


「検診で異常が見つかったが、二次検診に行かないドライバーが多い」といった声を聞くことがある。
厚生労働省が公表する「過労死等の労災補償状況」(令和元年度)によると、道路貨物運送業の脳・心臓疾患による過労死認定の件数は29件で、全業種の中で最も多く過労死認定されている。
 このことから、特にトラックドライバーは定期健康診断・二次健康診断を受け、疾病(しっぺい)の予防に努める必要がある。
 二次検診(二次健康診断等給付)は、定期健康診断の結果、脳・心疾患を発症する危険性が高いと判断された人が、自己負担なく健康診断・指導を受けられる制度で、一次健康診断の結果で、血圧・血糖・肥満・血中脂質の4項目について異常がある人が対象となる。
産業医が総合的に判断し、長時間労働で異常の所見があると診断した場合などでも受診することができる。
 二次検診は、労災病院または都道府県労働局長が指定する病院(以下、健診給付病院等)で受診できる。
 まず、二次健診を希望する労働者は、「二次健康診断等給付請求書」に必要事項を記入し、事業主の証明を受ける。 
一次健康診断の結果を証明する書類とともに、請求書を健診給付病院等に提出することで、労働者は自己負担なく受けることができる。請求書は、健診給付病院等を通して都道府県労働局長に提出される。
 二次健康診断等給付の請求は、一次健康診断を受診した日から3か月以内に行う必要がある。また、二次検診は、1年度内(4月1日から翌年の3月31日まで)に一度だけ受診できる。
 健康経営に力を入れる運送会社の社長は、「二次検診の受診は義務ではないため強制できないが、事業者は受診を促すべき。ドライバーは病院嫌いの人や健康に関心のない人が多いため、二次検診に行こうとしないケースが目立つ。そのような人には、会社から『○日か△日にA病院を受診してください』と具体的な指示を出すと効果がある。その際、『病気は早期発見が肝心だから』『健康でないと仕事ができないから』というように、なぜ二次検診を受けなければならないのかを親身になって説明すると納得してもらえる」と話す。